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上映週間スケジュール・ショップでの展開内容・上映会場の様子・レポーターのコメント等々を更新していきます。


「アパ・マチャム?」カッチの酔生夢死三昧?  「潮に導かれて(我が精神のガンジスでの沐浴)」

家人がガールスカウトのキャンプに出掛けるということで、早岐の町まで車で送った。
ふと瀬戸の水面の照り返しが視界に映り、なにものかに呼ばれているように感じた。
もしかしたら前の晩、友人宅に呑みに出掛け、朝まで一睡もせずに過していたせいで、錯覚を起こしたのかも知れない。

久しぶりに早岐瀬戸の干潟に降り立った。
長靴に履き替えて、身体を馴染ませるようにしばらく足元を見つめながら歩く。
しばらくしてから、黒曜石製の石器、スクレイパーを見つけた。
縄文時代の人々の暮らしの片鱗に触れる思いがする。


※干潟で拾った黒曜石製のスクレイパー(掻器、削器)

それから、オスのカブトガニの死骸を拾った。
打ち寄せられた水母(くらげ)の死骸にアラムシロガイが群がっている。
奴らは渚のスカラベであり、葬儀屋だ。
渚での死が自然の成り行きの結果であることが感ぜられる。


ふいに動物性蛋白質の腐敗臭が鼻腔を衝いた。
目を向けた瞬間、思わず「うっ」と声を上げた。
それは引いた汀に眠る三毛猫の骸だった。

そういえば、2年前の夏の夜、カブトガニの産卵探しに懐中電灯片手に瀬戸を徘徊していた際、異様に腹の膨れ上がった白い中型犬の骸が突如視界に入り、度胆を抜かれたことがあった。

手にしていた数珠で拝んだ。

日差しが強いせいか、干潟に映る自分の影法師が濃いことに気づいた。

あらゆる渚の寄り物は、我々の生の影法師に過ぎない。

己の生活圏の決して清浄とは言えない干潟で、いそこじきをしていると、だんだんそんな思いにかられるようになってきた。

美しく横たわる腐乱の始まった三毛の傍らで、鴉の群れが何かを啄ばんでいた。

ちっぽけにしか見えない我々の生が、むき出しにされ、さらされる時に初めて、大きな魂を得る。そんな可能性をつい夢想したくなった午後だった。




| ookuma | リポーター | 18:00 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP |


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